— 近年のToySpeakerって常に楽曲制作に勤しんでいますよね。
Tae:もう止まることなく(笑)。
atsuyoshi:ずっとですね。できあがったものが良いか悪いかだけのジャッジをされながら…。
arata:もう3年くらいそんな感じですね(笑)。
— 今進んでいる新曲だと、サウンド的には硬質なダンスビートとシンセもフィーチャーされていて。ボトムがぐっと浮き出て、エレキとアコギががんがん鳴っている感じというか。
arata:『connected=world』の候補曲でもそういう曲はあったんですけど、その時点では完成しきれず。それが段々できるようになってきたところがありますね。
atsuyoshi:特に「over heat」は爽快さのある曲で、歌詞的にも10代の頃に味わうような何とも言えないせつなくて甘酸っぱい、もどかしいような感じがしますよね。
arata:なんかしっかり恋愛曲を書いたんです。
Tae:初めてかもしれないですね。どんな曲を歌って欲しいか、どんな曲調がいいか?お客さんから募集したんですよ。そしたらほぼ8割方恋愛の曲ってことだったんですよ(笑)。
arata:ToySpeakerとファンの方を繋いでいる直通携帯電話っていうのがありまして、直通メールで募集したんです。
atsuyoshi:そしたら結構皆さんがっちりと、こんなテーマでこんな言葉を使ったらどうでしょう?っていうのが来まして。そこまで言ってくれるならやろうかって。「over heat」はお客さんが提示してくれたテーマもがっちり使っている曲なので結構お気に入りですね。いろんな人の力を借りて作ったので。採用されたお客さんには“あなたのテーマを広げさせていただいたので楽しみにしていて下さい”メールしたんですけど、凄く喜んでくれましたね。この曲は今度のTSUTAYA O-WESTでも演りますよ。
— やっぱりラブソングでしたか!
Tae:ラブソングでしたね(笑)。私、あんまりラブソングは歌わないんですけど、“あ、そうだったんだ!”って思いましたもの(笑)。
atsuyoshi:イメージなり気持ちをだいぶ巻き戻して曲を書きましたよ(笑)。これまであえて恋愛系は避けてきたので。
Tae:うん、避けちゃってた(笑)。何でだろうね?
atsuyoshi:シリアスなものばかり求めていたというか…ドラマティックにというか。作る側としてそっちの方に痺れていたところがあったから。ただ「over heat」を作ったことで、そういう楽曲を作る面白さにも気づいたり。もっとも中山田君がいた頃に「星に願いを」(『Truth』収録)っていうコッテコテの曲が1曲ありましたけどね(笑)。
— 2月18日のワンマンでは、スペシャルゲストでヒューマンヒートボクサーのHIRONAさんとのセッションがあるんですよね。ちょっと意外だったんですが…。
atsuyoshi:個人的にヒューマンビートボックスのパフォーマンスには以前から凄く興味があって。何で人間の身体ひとつであんなことができるのかと。まずその謎を解きたいっていうのがあったんです。
Tae:結構スタジオに入ると練習しているよね(笑)?
atsuyoshi:けれどできないんですよ(笑)。そういう部分で気になっていたし、ライブのコンセプトと合わせて考えたときにわりと合うかもしれないなと思ったのと、あまりやったことのないコラボレーションがしたかったんですね。ギター2本と歌と、HIRONAさんを混ぜて何かできたらなと。どうやっているのか、まず謎を解くのが楽しみです(笑)。
— ヒップホップ系が好きなんですか?
atsuyoshi:ヒップホップというより、打ち込み系のサウンドは好きなので、それを人間技でやるというのに興味があって。いろんなアーティストの方とコラボレーションされている方なので楽しみですね。
— HIRONAさんってヒューマンビートボックスの日本大会で優勝されていたり、世界大会のファイナルステージに日本人として初めて出場を果たした方で、本当に錚々たる面子とセッションしてきている方なんですよね。
atsuyoshi:現時点ではまだ合わせてないんですけど、“ああいう風にやったらどう?”ってアイデアを投げかけてくれる。すごく気さくで良い方で楽しみです。