八島純子が綴る妄想短編詩集
最初に掘り始めたのは
いつだったのか忘れてしまった
私の地層
蟻の巣みたいに
穴だらけ
なんか違う
自分の中なのに
出会ったものが
なんか違う
地表に山となった別の私の分身達が
いつか私に認められることを待っている
地層は掘り尽くされること無く
生き続ける限り整然と積もっていく
一度掘り出された私の分身達も
やがて地層の一部となっていくのだ
そうしてまた掘り起こされて
私に認められることを待っている
ごめんよ
ごめんよ
どうしても探したいものがあるんだ
あったらいいなという「願い」を